子どもに多い病気

ヒトメタニューモウイルス(hMPV)

1.ヒトメタニューモウイルスってどんな病気?

呼吸器に炎症を起こすウイルスで、2001 年に発見された比較的新しいウイルス

飛沫感染・接触感染で広がり、保育園・幼稚園・家庭内でうつりやすい

・ 3〜6 月に流行しやすいが、最近は一年中みられることもある

・ 2 歳までに約半数、10 歳までにほぼ全員が一度は感染すると言われる

・ 一度かかっても 免疫が長く続かず再感染することがある

2.どのような症状がでるの?

発熱(平均 4〜5 日続くこともある)

鼻水・咳(しだいに強くなる)

ゼーゼーした呼吸(喘鳴)、呼吸が苦しそうになることもある

食欲低下・ぐったり

・ 乳幼児では 気管支炎や肺炎に進むことがある

症状は RS ウイルスと似ていますが、鼻水や痰が多いのが特徴です。

3.どのような治療をするの?

基本は、”対症療法”になります。

ヒトメタニューモウイルス には 特効薬やワクチンはありません。そのため、症状を和らげる治療が中心です。

解熱剤:つらい発熱に

去痰薬:痰を出しやすくする

気管支拡張薬:呼吸を楽にする

水分補給・安静

・ 呼吸が苦しい場合は 酸素投与、脱水があれば 点滴が必要になることも

※抗生剤はウイルスには効かないため、細菌感染が疑われる場合のみ使用されます。

4.家庭でできるケア

こまめな水分補給(麦茶・湯冷まし・経口補水液など)

鼻づまりのケア(鼻吸い器で吸うと呼吸が楽に)

部屋の加湿、頭を少し高くして寝かせる

・ 無理に食べさせず、食べられるものを少しずつ

・ 家族内感染を防ぐため、手洗い・タオルの共有を避ける

5.病院を受診するタイミングはいつ?

次のような場合は、早めに受診してください。

発熱が 4 日以上続く

呼吸が速い・苦しそう、胸がへこむ(陥没呼吸)

ゼーゼーが強い、咳がひどく眠れない

水分がとれない・尿が少ない(脱水のサイン)

ぐったりして反応が鈍い

・ 発熱が長引き、中耳炎や肺炎が心配なとき

出席停止の対象ではありません。

6.登園・登校はいつからできる?

ただし、以下を目安に判断します。

熱が下がって 1 日以上

咳・鼻水が軽くなり元気が戻っている

・ 集団生活に支障がない

7.迅速検査について

一般的には「症状が出てからある程度ウイルス量が増えたタイミング」が最も検出されやすいとされています。

実際の検査の必要性やタイミングは医療機関で判断されます。

ヒトメタニューモウイルスの迅速検査の保険適応とされる年齢は 6 歳未満です。

◇発症してから 1〜3 日後が最も検出されやすい

・発熱・咳・鼻水などの症状が出て すぐ(当日) は、ウイルス量がまだ少なく、陰性になることがある

1〜3 日ほど経つとウイルス量が増え、陽性になりやすい

◇症状が強いときは早めに検査することもある

特に以下のような場合は、医師が早めに検査を行うことがあります。

呼吸が苦しそう(ゼーゼー、陥没呼吸)

高熱が続いている

乳児(特に 1 歳未満)

基礎疾患がある子

症状が重い場合は、ウイルス量も多いことが多く、早期でも検出されやすいことがあります。

◇ 発症から 5 日以上経つと検出されにくくなることもある

ヒトメタニューモウイルスは症状が長引くことがありますが、ウイルス量は発症後数日でピークを過ぎるため、発症から日数が経つと陰性になることがあります。

◇軽症の場合は検査を行わないこともある

治療は対症療法が中心で、検査をしてもしなくても治療方針が大きく変わらないため、症の場合は検査を行わないこともあります。

8.パパ・ママへメッセージ

ヒトメタニューモウイルスは、ほとんどの子が幼児期に経験する感染症です。

多くは自然に良くなりますが、呼吸のしづらさがあるときは注意が必要です。

「いつもと違う」「苦しそう」と感じたら、迷わず受診してくださいね。

お子さんの様子を一番よく知っているのはパパ・ママです。