子どもに多い病気

水いぼ(伝染性軟属腫)

1.水いぼってどんな病気?

水いぼは、「伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)」というウイルスによって起こる皮膚の感染症です。

主に乳幼児から小学校低学年のお子さんに多くみられます。

プールそのものが原因ではありませんが、肌と肌の接触やタオルなどの共用を通してうつることがあります。

アトピー性皮膚炎や乾燥肌があるお子さんでは広がりやすい傾向があります。

自然に治る病気ですが、治るまでに数か月から数年かかることもあります。

2.どんな症状が出るの?

水いぼは次のような特徴があります。

  • 肌色〜少し白っぽい小さなぶつぶつ
  • 表面につやがある
  • 中央が少しくぼんで見える
  • 大きさは1〜5mm程度
  • 胸、お腹、わきの下、ひじの内側、ひざの裏などによくできる
  • 数個だけの場合もあれば、数十個以上に増えることもある

通常、痛みはありませんが、

  • かゆみ
  • 赤み
  • 湿疹

を伴うことがあります。

水いぼの周囲に湿疹ができると、かきこわしによってさらに広がることがあります。

3.どうやって診断するの?

多くの場合は、皮膚の見た目だけで診断できます。

特徴的な丸いぶつぶつと中央のくぼみがあれば診断は比較的容易です。

通常、血液検査やレントゲンなどの特別な検査は必要ありません。

ただし、

  • いぼ
  • とびひ
  • 毛包炎
  • その他の皮膚疾患

との区別が必要な場合には、皮膚科への紹介を検討することがあります。

4.治療はどうするの?

水いぼは自然に治ることも多いため、治療を行うかどうかは、お子さんの年齢や数、増えるスピード、ご家族の希望を踏まえて相談しながら決めます。

① 摘除(ピンセットで取り除く)

専用の器具で水いぼを一つずつ取り除く方法です。

◇メリット

  • その場で病変を除去できる
  • 増えている場合に早く減らせる

◇デメリット

  • 痛みを伴う
  • 小さなお子さんでは負担になることがある
  • 再感染で新しい水いぼが出ることがある

必要に応じて麻酔テープを使用することもあります。

② 外用薬による治療

近年は水いぼ専用の外用薬も使用できるようになりました。

◇銀配合クリーム(M-BFクリーム:保険適応外)

  • 自費診療で使用されることがあります。
  • 徐々に水いぼを改善させることが期待されます。
  • 当院では自費購入可能で1本(15g)2200円(税込)にて取り扱っています。気になる方はどうぞご相談ください。

◇ワイキャンス外用液(保険適応)

  • 水いぼに塗布する治療薬です。
  • 摘除が難しいお子さんの選択肢の一つになります。

外用薬の効果には個人差があり、改善まで時間がかかることがあります。

③ 漢方薬(ヨクイニン)

ヨクイニンはハトムギの種子から作られる漢方薬です。

  • 水いぼが多い場合
  • 摘除を希望されない場合
  • 外用薬と併用する場合

などに使用されることがあります。

すべてのお子さんに効果があるわけではありませんが、水いぼの改善を助けることがあります。

④ 経過観察

痛みやかゆみがなく、数も少ない場合は、自然に治るのを待つという選択肢もあります。

ただし、増え続けたり、湿疹が強かったりする場合には治療を検討します。

5.受診する目安は?

次のような場合は受診をおすすめします。

  • 水いぼが増えてきた
  • 数が多くなってきた
  • かゆみが強い
  • 周囲に湿疹ができている
  • 赤く腫れたり、膿が出たりしている
  • プールや集団生活を前に治療について相談したい
  • 摘除や外用薬による治療を希望する

6.パパ・ママへのメッセージ

水いぼは子どもによくみられる皮膚の感染症です。

「早く全部取らなければいけない病気」ではありません。

自然に治ることも多く、治療方法にもいくつか選択肢があります。

一方で、数が急に増えたり、湿疹やかゆみが強くなったりすると、お子さん自身がつらくなることがあります。

「増えてきて心配」「取った方がよいの?」など、ご不安なことがあればお気軽にご相談ください。

◇プールについての注意点

昔は「水いぼがあるとプールに入れない」と言われていましたが、現在では日本皮膚科学会などのガイドラインでも、「水いぼがあってもプールに入って問題ない(タオルの共用を避けるなど通常の注意で十分)」とされています。

ただし、通われている保育園や幼稚園、学校の方針によってルールが異なる場合がありますので、事前に園や学校の規定をご確認ください。