子どもに多い病気

おむつかぶれ(おむつ皮膚炎)

1.おむつかぶれ(おむつ皮膚炎)はどんな病気?

おむつの中の皮膚が赤くなったり荒れたりする皮膚のトラブルです。

赤ちゃんの皮膚はとても薄くデリケートです。

尿や便による刺激、おむつとの摩擦、蒸れなどが原因となって皮膚のバリア機能が低下し、炎症が起こります。

特に、

  • 下痢が続いているとき
  • 排便回数が多いとき
  • おむつ交換の回数が少ないとき
  • 暑い季節で汗をかきやすいとき

に起こりやすくなります。

乳児によくみられる皮膚トラブルですが、適切なケアで改善することがほとんどです。

2.どんな症状が出るの?

主な症状は次のようなものです。

◇軽症

  • おしりや陰部が赤い
  • 肛門のまわりが赤い
  • おむつが当たる部分がカサカサする
  • おむつ交換時にしみて泣く

◇中等症〜重症

  • 赤みが強い
  • 皮膚がただれる
  • ジュクジュクしている
  • 小さな傷や出血がある
  • 痛みで機嫌が悪い

おむつが当たる部分を中心に症状が出るのが特徴です。

3.どう診断するの?

ほとんどの場合は、診察で皮膚の状態を確認するだけで診断できます。

特別な検査は必要ありません。

ただし、おむつかぶれによく似た病気との区別が重要です。

◇鑑別が必要な病気

1)カンジダ皮膚炎

真菌(カビ)の一種であるカンジダが増えて起こります。

特徴は、

  • 皮膚のしわの中まで赤い
  • 鮮やかな赤色
  • 周囲に小さな赤い発疹(衛星病変)がある

2)アトピー性皮膚炎

湿疹が全身にみられる場合には、アトピー性皮膚炎を考えることがあります。

3)細菌感染(とびひなど)

黄色いかさぶたや膿を伴う場合には細菌感染を疑います。

4.治療の方法は?

1) スキンケアが基本です

まずは皮膚への刺激を減らすことが大切です。

おむつ交換をこまめに

  • 尿や便が出たら早めに交換
  • 下痢のときは特にこまめに交換

やさしく洗う

排便後は、

  • ぬるま湯で流す
  • シャワーや霧吹きを利用する のがおすすめです。
  • 強くこすらないようにしましょう。

しっかり乾かす

洗った後は、

  • タオルで押さえるように水分を取る
  • 数分間乾かしてからおむつをつける

2) 保湿剤・保護剤を使用する

皮膚を保護する目的で、

  • 白色ワセリン
  • 亜鉛華軟膏
  • 亜鉛華単軟膏

などを使用します。

便や尿から皮膚を守る「バリア」として働きます。

3) 炎症が強い場合

赤みや炎症が強い場合は、

  • ステロイド外用薬

を短期間使用することがあります。

医師の指示に従って適切に使用することで、安全かつ効果的に治療できます。

4)カンジダ感染がある場合

通常のおむつかぶれではなくカンジダ皮膚炎の場合は、

  • 抗真菌薬(カビの薬)

が必要になります。

ステロイドだけでは改善しないことが多いため、診断が重要です。

5.受診する目安は?

次のような場合は小児科や皮膚科への受診をおすすめします。

1)早めの受診をおすすめする場合

    • 赤みが数日以上続く
    • 市販の保湿剤で改善しない
    • 痛がっておむつ交換を嫌がる
    • ただれている
    • 出血している
    • 下痢が続いている

    2)できるだけ早い受診が必要な場合

    • ジュクジュクしている
    • 膿が出ている
    • 発熱を伴う
    • 水ぶくれがある
    • 急速に悪化している

    3)家庭でできる予防法

    • おむつはこまめに交換する
    • 排便後はぬるま湯でやさしく洗う
    • 強くこすらない
    • 入浴時におしりまでしっかり洗う
    • ワセリンなどで皮膚を保護する
    • 下痢のときは特にスキンケアを丁寧に行う

    日頃のスキンケアがおむつかぶれ予防の第一歩です。

    6.パパ・ママへのメッセージ

    おむつかぶれは赤ちゃんによくみられる皮膚トラブルです。

    たとえ真っ赤になっていても、適切なスキンケアと治療で改善することがほとんどです。

    一方で、「なかなか良くならないおむつかぶれ」の中には、カンジダ感染やアトピー性皮膚炎など別の病気が隠れていることもあります。

    「ただのおむつかぶれかな?」と迷うときや、「おうちでケアしても良くならない」ときは遠慮なくご相談ください。

    赤ちゃんのお肌の状態に合わせて、最適なケア方法やお薬をご提案します。