子どもに多い病気
気管支喘息
気管支に慢性的な炎症が続き、刺激に敏感になって咳やゼーゼーが繰り返し起こる病気です。
症状・診断・治療・家庭でのケアを、保護者向けにわかりやすく整理します。
1.気管支喘息とはどんな病気?
気管支の壁が炎症で腫れ、痰が増え、周囲の筋肉がぎゅっと縮むことで空気の通り道が狭くなる病気です。
そのため、咳・ゼーゼー・息苦しさが繰り返し起こります。
症状がない時期でも炎症は続いていることが多く、治療と環境整備が重要です。
2.主な症状は?(気づきやすいサイン)
- 夜間の咳:横になると悪化しやすい
- ゼーゼー・ヒューヒュー:息を吐くときに笛のような音
- 胸の苦しさ:小さい子は遊びを中断したり機嫌が悪くなる
- 運動時の咳・息切れ
- かぜの後に咳が長引く(3週間以上)
以下の症状がある場合はすぐ受診・夜間なら救急へ
- 呼吸が速い、肩で息をする
- 胸や首元がへこむ(陥没呼吸)
- 唇が紫(チアノーゼ)
3.どうように診断する?
- 問診:症状の経過、家族のアレルギー歴
- 聴診:呼吸音の確認
- 呼吸機能検査(ピークフロー、スパイロメトリー)
- アレルギー検査(血液・皮膚テスト)
- 呼気NO検査:炎症の強さを評価 年齢によっては検査が難しいため、症状の経過と治療反応で診断することもあります。
4.治療方法は?(長期管理と発作時の対応)
◇長期管理(発作を起こさないための治療)
- 吸入ステロイド薬:炎症を抑える基本治療
- ロイコトリエン拮抗薬:内服で使いやすい
- 長時間作用型気管支拡張薬:症状が続く場合に追加
- 生物学的製剤(重症例):オマリズマブ、メポリズマブなど
◇発作時の治療
- 短時間作用型気管支拡張薬(SABA) 速効性があり、ゼーゼーを改善
- 上体を起こして落ち着かせる
- 改善しない場合は救急受診
5.家庭でできるケア(環境整備)
- ダニ・ハウスダスト対策:布団の管理、こまめな掃除
- 禁煙の徹底:衣服についた煙も悪化因子
- ペットの毛・フケへの注意
- 冷たい空気を避ける
- かぜ予防:手洗い、ワクチン
- 規則正しい生活:睡眠・食事
6.パパ・ママへのメッセージ
喘息は「一生治らない病気」ではありません。
適切な治療と環境整備で、ほとんどの子どもが運動も学校生活も問題なく過ごせます。
大切なのは、
- 「咳だけの発作」も見逃さないこと
- 薬を自己判断で止めないこと
- 発作時の対応を家族・園・学校で共有しておくこと
お子さんが安心して生活できるよう、医療者と一緒に「その子に合った管理」を続けていきましょう。
