子どもに多い病気
とびひ(伝染性膿痂疹)
1.とびひ(伝染性膿痂疹)ってどんな病気?
「とびひ」は、皮膚に細菌が感染して起こる病気です。
正式には「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」と呼ばれます。
虫刺され、あせも、湿疹、鼻の下のただれなどを掻いたところから細菌が入り込み、周囲へ広がります。
水ぶくれやかさぶたが次々と広がる様子が「火事の飛び火」に似ていることから、「とびひ」と呼ばれています。
主な原因菌は以下です。
- 黄色ブドウ球菌
- A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)
夏場に多い病気ですが、季節を問わず発症します。
2.症状は?
1) 水ぶくれ型(小児に多い)
- 小さな水ぶくれができる
- 水ぶくれが破れてジュクジュクする
- 周囲へどんどん広がる
- かゆみを伴うことが多い
◇よくみられる部位
- 顔(鼻の周り、口の周り)
- 首
- 胸やお腹
- 手足
2)かさぶた型
- 赤みのある発疹
- 厚いかさぶた
- 痛みを伴うことがある
- 発熱やリンパ節の腫れを伴うことがある
3.診断や検査は?
多くの場合は、皮膚の状態を診察することで診断できます。
通常は特別な検査は必要ありません。
ただし、
- 症状が強い
- 治療してもよくならない
- 繰り返す
- 原因菌を詳しく調べたい
場合には、患部の浸出液やかさぶたを採取して細菌培養検査を行うことがあります。
4.治療は?
1) 塗り薬
症状が軽く、範囲が狭い場合、抗菌薬の軟膏を使用します。
2) 飲み薬
以下の場合は内服抗菌薬を使用します。
- 広範囲に広がっている
- 発熱を伴う
- 患部が多い
- 塗り薬だけでは治りにくい
3) スキンケア
毎日のケアも大切です。
- 石けんを使ってやさしく洗う
- シャワーで清潔を保つ
- 爪を短く切る
- 掻かないようにする
- ガーゼなどで患部を覆う
清潔を保つことが治療の助けになります。
5.幼稚園・保育園・学校は行ける?
多くの場合、患部を覆うことができる。
全身状態が良いのであれば登園・登校可能です。
ただし、
- 患部が広範囲
- ジュクジュクが強い
- 園や学校で個別のルールがある
場合は主治医や施設へ確認しましょう。
6.こんな時は受診しましょう
◇早めの受診がおすすめ
- 水ぶくれが増えている
- ジュクジュクした発疹が広がる
- 虫刺されや湿疹が悪化している
- 市販薬で改善しない
◇早めに再受診が必要
- 発熱がある
- 赤みが急速に広がる
- 痛みが強い
- 元気がない
- 飲食が十分にできない
- 治療を始めても改善しない
7.ご家庭で気をつけること
- タオルは共用しない
- 爪を短くする
- こまめに手洗いをする
- 掻いた手で他の部位を触らない
- 兄弟姉妹も皮膚トラブルがないか確認する
ただし、必要以上に隔離する必要はありません。
8.パパ・ママへのメッセージ
とびひは小さなお子さんによくみられる皮膚の感染症です。
最初は虫刺されや湿疹のように見えても、掻くことで急速に広がることがあります。
早めに治療を始めることで、多くはきれいに治ります。
お子さんの「かゆい」「痛い」を我慢させず、発疹が広がる前にご相談ください。
また、とびひを繰り返す背景には、湿疹やアトピー性皮膚炎、鼻を触る癖などが隠れていることもあります。
皮膚を清潔に保ち、普段からスキンケアを続けることが予防につながります。
お困りの際はお気軽にご相談ください。
