子どもに多い病気
川崎病
1.川崎病はどんな病気?
川崎病は、主に4歳以下の乳幼児にみられる病気で、全身の血管に強い炎症が起こる疾患です。
原因はまだ完全には分かっていませんが、感染症や体質などが関係しているのではないかと考えられています。
適切な治療を受ければ多くのお子さんは元気になりますが、心臓の血管(冠動脈)にこぶ(冠動脈瘤)ができることがあり、早期発見・早期治療がとても大切です。
2.どんな症状が出るの?
川崎病では、次のような症状がみられます。
① 高熱が続く
38~40℃程度の発熱が5日以上続くことが多く、解熱剤を使っても十分に下がらないことがあります。
② 目が赤くなる
白目の部分が赤くなりますが、目やにはあまり出ません。
③ 唇や口の変化
- 唇が赤くなる
- 唇が切れる
- 舌がイチゴのように赤くぶつぶつする(いちご舌)
④ 発疹
全身にさまざまな形の発疹が現れます。
⑤ 手足の変化
- 手足が赤くなる
- むくむ
- 回復期に指先の皮がむける
⑥ 首のリンパ節が腫れる
首の片側が腫れて痛みを伴うことがあります。
その他の症状
- 機嫌が悪い
- ぐったりする
- 食欲低下
- 下痢
- 腹痛
- 咳や鼻水
などがみられることもあります。
3.診断はどうする?
川崎病を確定できる特別な検査はありません。
医師が発熱や特徴的な症状を確認し、診断基準に当てはまるかを総合的に判断します。
1.血液検査
体内の炎症の程度を調べます。
2.尿検査
炎症による変化がないか確認します。
3.心エコー検査
心臓や冠動脈に異常がないかを確認する重要な検査です。
症状がすべてそろわない「不全型川崎病」の場合もあり、早い段階では診断が難しいことがあります。
4.治療はどうする?
多くの場合は入院して治療を行います。
1.免疫グロブリン療法(IVIG)
川崎病の治療の中心です。点滴で免疫グロブリンを投与して炎症を抑え、冠動脈の合併症を防ぎます。
2.アスピリン
炎症を抑えたり、血液が固まりにくくなるようにしたりする目的で使います。
3.追加治療
免疫グロブリンが十分に効かない場合には、
- ステロイド
- シクロスポリン
- 生物学的製剤
などを使用することがあります。
退院後は症状が良くなっても、しばらくは定期的な心エコー検査で冠動脈の状態を確認します。
5.受診する目安は?
次のような場合は、できるだけ早く小児科を受診しましょう。
1.当日~翌日には受診したい症状
- 高熱が3~5日以上続く
- 発熱に加えて目の充血がある
- 唇が赤い、切れている
- 発疹が出ている
- 手足が赤い、腫れている
- 首のリンパ節が大きく腫れている
2.すぐに医療機関へ相談したい症状
- ぐったりしている
- 水分がほとんど取れない
- 呼びかけへの反応が悪い
- 顔色が悪い
- 強い腹痛や胸痛がある
川崎病は早期治療が重要なため、「風邪だと思っていたけれど熱が長引く」「機嫌が極端に悪い」と感じた場合も一度ご相談ください。
6.パパ・ママへのメッセージ
川崎病は高熱が続き、お子さんの機嫌も悪くなるため、ご家族にとってとても心配な病気です。
しかし、現在は治療法が確立しており、多くのお子さんが後遺症なく元気に回復しています。
大切なのは、「熱が続いている」「いつもの風邪と様子が違う」と感じたときに早めに受診することです。
特に、
- 5日以上続く発熱
- 目の充血
- 唇の赤み
- 発疹
- 手足の腫れ
がみられる場合は、川崎病の可能性も考える必要があります。
「もう少し様子を見た方がいいのかな」と迷ったときは、一人で抱え込まずに小児科へご相談ください。
早めの診断と治療がお子さんの心臓を守ることにつながります。
